どうも、ぼんしゅー(@bonshuuuuu)です。
カメラを始めようと思い立ったとき、頭を悩ませるのが機材選び。
メーカーも種類もいろいろあってよくわからないという方に、今回はFUJIFILMのAPS-Cセンサー搭載のミラーレスカメラである、Xシリーズをおすすめしたいと思います。なぜなら僕は…デジタルカメラはFUJIFILM以外使ったことがありません。Nikon、Canon、SONYなど、魅力あるメーカーは多々ありますが、使ったことがないのでおすすめしようがないんですね。
カメラ歴4年とちょっと。FUJIFILMに一途な僕が紹介するおすすめポイント、参考になれば幸いです。
それではどうぞ。


僕のデジタルカメラ遍歴はこちらからどうぞ
Xシリーズにはどんなカメラがあるのか
まずFUJIFILM Xシリーズにはどんなカメラがあるのか、タイプごとにまとめておきましょう。挙げたのはそれぞれの最新機種です。
【Tシリーズ】
一眼レフスタイル。数字が1桁の上位機、2桁の中級機、3桁の初級機がある。3桁機はセンサーが異なる。
X-T5 →New!
X-T30II
X-T200
【大型グリップ搭載機】
一眼レフスタイルで、大型のグリップを備えたシリーズ。フラッグシップ的位置付けのX-Hシリーズと、ビギナー向けのX-S10といった感じでしょうか。いずれも手振れ補正を搭載。
X-H2/X-H2S →New!
X-S10
【Proシリーズ】
レンジファインダースタイル。遊び心が詰まった唯一無二のシリーズ。
X-Pro3
【Eシリーズ】
レンジファインダースタイル。ミニマルでシンプルなデザインが魅力。
X-E4
【Aシリーズ】
初級機。レンジファインダースタイルだがファインダーはない。X-T3桁と同じセンサー。
X-A7
【番外編:X100シリーズ】
レンジファインダースタイル。レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラ。
X100V
FUJIFILM Xシリーズの魅力
それではここからは、FUJIFILM Xシリーズの魅力を紹介していきます。
手が届く価格
カメラを始めるにあたってまず気になるのが「価格」ですよね。あんまり安すぎるのも不安だし、いきなり何十万円もかけるのは気が引ける。
FUJIFILM Xシリーズは、中・上位機には独自のX Transセンサーを搭載しています。価格としては、上位機として動画性能、手ぶれ補正など全部入りのX-T4や、背面モニターを隠すという趣味性に溢れたX-Pro3で20万円ほど。また小さいながら手振れ補正搭載で万能なX-S10やX-T4の弟分のX-T30IIで10万円ちょっとと、上位機とセンサーが同じにも関わらず中級機はとてもお手頃価格。
これらは第4世代の機種になるのですが、2022年中旬に最新のセンサー・プロセッサーを搭載した第5世代が登場しましたね。X-H2/X-H2Sはフラッグシップ機ということでかなり高価になりましたが、最新機種のX-T5は実売約24万円。前世代よりは高くなってしまいましたが、X-T1桁機でこの価格ならこの後登場するであろう中級機にも期待できそうです。
また、単純に安さだけ見るなら初級機のX-A7やX-T200も魅力的ですが、Xシリーズの特徴であるセンサーや機能、撮影時の趣味性を考慮するとちょっと見劣りするかも。
注意していただきたいのが、これらはカメラボディ単体の金額ということ。ミラーレス一眼カメラなので、レンズを別で購入しなければ使えません。それを考えると、レンズ一体型で完成度の高いX100V(16万円程度)も非常に魅力的ですよね。
カメラを始めようと検討している方にはこれでも十分高価だと感じられるかと思いますが、もうちょっとお付き合いください。
レンズ交換式カメラでお金がかかるのはやっぱりレンズ。せっかく交換できるのだから、いろいろ試してみたいですよね。
純正レンズについては開放F値の明るい「大口径プライムシリーズ」と、明るさは控えめですがサイズと価格も抑えめの「コンパクトプライムシリーズ」がありまして。最近はセンサーの性能向上に応えるために高性能高価格のレンズが増えましたが、コンパクトプライムシリーズは5万円程度のものが多いんですよ。純正なので性能は間違いありませんし、コンパクトさは大きなメリットにもなるので、これも含めて手が届く価格帯になっていると言えるのではないでしょうか。
さらに、近年はサードパーティー製のレンズも増えてきました。他メーカーにも提供し実績・信頼のあるTAMRONやSIGMA、また格安の中華レンズまで多種多様。マウントアダプターを使えばオールドレンズだって使えちゃう。
撮影したい内容にもよりますが、組み合わせ次第でかなりコストを抑えることが可能です。


同世代ならセンサーが同じ
XシリーズはX-Trans CMOSという独自のセンサーを搭載しており、最新機種で5世代目になります。そして、このX-Trans CMOSセンサーは初級機以外の製品に搭載されています。
つまり同じ世代の中・上級機なら、撮れる写真は同じといえるわけです。もちろん、上級機の方が堅牢かつ高性能で撮影時に快適なのは言うまでもありませんが、中級機でも十分以上の機能があります。逆に中級機にはコンパクトさや軽さ、価格の面ではメリットがあるので、使用する場面やスタイル・デザイン等で選んでも差し支えないのは嬉しい点ですね。
ちなみに初級機に搭載されているセンサーは、一般的なデジタルカメラと同じ「ベイヤーセンサー」。X-Trans CMOSではありませんが、決して粗悪なわけではないのでご安心ください。
物理ダイヤルが豊富
FUJIFILMのカメラの外見、操作の上での特徴といえば、物理ダイヤルですよね。一見操作が難しそうに見えますが、そんなことはありません。
写真を撮る上で必要な、絞り・シャッタースピード・ISO感度、それから露出補正ダイヤルが独立していて、カチャカチャいじりながら試すことでカメラを操作して撮るという感覚を得やすいと思います(一部例外のカメラがあります)。どのダイヤルを回せばどうなるのかというのが目で見てわかりますし、むしろ体感的に感覚が掴みやすいのではないでしょうか。
全てをカメラ任せにするのも良いですが、しっかり仕組みを理解することで自分の意図を反映させやすいのもいいですよ。デザイン的にもメカメカしくてかっこいいと思います。


XシリーズではX-S10やX-H2/X-H2Sが独立したシャッタースピードダイヤル等を持たず、モードダイヤルが中心になるため操作性が異なります。大型グリップ搭載のこの2系統については、他の機種と違ってこちらの路線でいくのかもしれませんね。他のメーカーはモードダイヤルを搭載している場合が多いので、参考になる情報が多い分むしろ初めての方には安心かもしれません。カメラの教科書・参考書等に忠実に学びたい方は、X-HシリーズやX-S10を選ぶと理解がしやすいかも。
フィルムシミュレーションがある
FUJIFILMの一番の魅力と言ってもいいのが、フィルムシミュレーション。フィルムメーカーとして長年培ってきた絵づくりが楽しめるのが、FUJIFILMのカメラを選ぶ大きなポイントと言えるでしょう。僕がカメラを始める際に最後まで悩んでFUJIFILMを選んだのも、色が素晴らしいのが決め手でした。
第4世代センサー搭載機なら、人気のフィルム風写真が撮れる「クラシックネガ」が使えますし、最新の第5世代センサーになるとGFX専用と言われてきた「ノスタルジックネガ」も使えちゃう。こうした新しい機種じゃなくても、人気の高いドキュメンタリー風の「クラシッククローム」や鮮やかな記憶色の「ベルビア」などが楽しめます。最新機種で計19種類のフィルムシミュレーションが使えるので、あなたがしたい表現にもきっと応えてくれるでしょう。






何より、この素晴らしい色味が撮って出しで得られるのが嬉しい。デジタルカメラではRAWという形式で撮影し、後からパソコン等で編集して画を仕上げていくのも一般的ですが、しっかりと編集しようと思ったらそれなりのマシンが必要に。僕自身はめんどくさがりですし、パソコンも買わないといけないとなると出費がとんでもない。それがフィルムシミュレーションのあるFUJIFILMなら、カメラがあれば美しく雰囲気のある写真が撮れるんですよ。素晴らしいと思いませんか?
さらに、写真にあえて粒状感を加える「グレインエフェクト」や色の深みを増す「カラークロームエフェクト」など、フィルムメーカーとして培ってきた技術がふんだんに搭載されています。いわゆる「JPEG撮って出し」でもすばらしい画が出てくるのが、FUJIFILMをおすすめする一番のポイントかもしれません。
レンズ選びが楽しい
レンズ交換式カメラということで、交換レンズが充実していることも大切ですよね。Xシリーズ用の交換レンズは、ズームも単焦点も魅力的なものが揃っています。
純正レンズについては、何と言っても単焦点レンズの充実っぷりが素晴らしい。スマホがある中でわざわざカメラを始める動機といえば、より高画質なことや大きなボケなど、スマホでは撮れない写真を撮りたいからではないでしょうか。この希望はズームレンズでももちろん叶いますが、FUJIFILMの単焦点レンズは期待以上の働きをしてくれます。
神レンズとして有名なXF35mm F1.4やボケ味を追求したXF 56mm F1.2 APDといった大口径プライムレンズから、比較して暗めではありますがコンパクトで使い勝手の良いXF23 mm F2、XF35mm F2などのコンパクトプライムレンズまで、目的に合わせて選ぶことができます。ちなみに、明るいズームレンズは開放F2.8なので、コンパクトプライムシリーズでも1段分明るい計算になります。
僕自身XF35mm F2でカメラライフをスタートし、単焦点レンズのフットワークの軽さや構図・アングルの試行錯誤など、たくさんの楽しさを知ることができました。ズームできないなんて不便だと思うかもしれませんが、その不自由さをぜひ楽しんで欲しいですね。


もちろん、高評価のキットレンズであるXF18-55mmをはじめズームレンズも高性能なので、そこは心配いりません。ズームレンズを使う中でよく使う画角が決まってきたり、新たな表現をしたいと思ってから単焦点レンズを検討しても良いでしょう。
また、純正のキットズームレンズに格安の中華製単焦点レンズを組み合わせるのも面白いですよ。良い意味で純正では得られない緩さが楽しめるので、騙されたと思って1本購入してみてください。





僕はこれを使ってましたが、結構良い感じでしたよ
気になるポイント
続いて、気になるところをいくつか挙げてみます。
初級機はどう?
ここまでは中・上級機を中心におすすめポイントを紹介してきましたが、初級機も決して悪くはありません。センサーが違うといっても一般的に使われているものですし、フィルムシミュレーションも最低限使え、機能面で困るということはないでしょう。
ただ、せっかく始めるなら中級機以上をおすすめします。デジタルカメラはボディ側の性能、特にセンサーの違いが大きいので。コストを抑えるなら先にも書いたようにレンズをサードパーティー製の安価なものにする手もあるので、予算の中で出来る限り良いボディを選んで欲しいと思います。
もちろん価格的にどうしても厳しい場合はとりあえず初級機でスタートするのもアリです。カメラがなくて撮影機会を逃してしまうのは一番悲しいですもんね。後に中・上級機にステップアップする場合にもレンズはそのまま使えますので、メリットもあります。
レンズ一体型のX100シリーズは?
Xシリーズといえばミラーレス一眼が主体ですが、レンズ一体型のX100シリーズも素晴らしいカメラです。
X-Proシリーズと同じようにファインダーは素通しと液晶を切り替えることができ、専用設計のレンズなのでコンパクト。もちろん、X-Trans CMOSセンサー搭載です。このシリーズ最新機種のX100Vは、デザインやレンズの描写もシャープになり、クラシックネガまで使えちゃう。ズームはできませんが、デジタルテレコンといって画質を落とさずに拡大して撮影することも可能ですので、ズーム機能の代替としても使えます。
コンパクトデジタルカメラとしては高価ですが、カメラはこれ一台でいいんじゃないかと思えるほどの魅力がありますので、条件に合えば候補に入れてみてください。


おすすめしない人
そんな魅力たっぷりのFUJIFILM Xシリーズですが、画素数やセンサーサイズ、連写速度、AF速度など、数字やスペックに魅力を感じる人はおすすめできないかも。数字の部分で妥協しちゃうと、ずっとモヤモヤしたまま使うことになります。スペックが気になるタイプなら、それを満たすものを選んで欲しいですね。ちょっと予算を増やせばフルサイズセンサーに手が届く時代です。
もし画素数にこだわるなら、FUJIFILMにはフルサイズよりもさらに大きなラージフォーマットセンサー搭載のGFXシリーズがありますよ。5,000万画素や1億画素で、FUJIFILMの素晴らしい画作りを満喫することができます。いかがでしょうか?


おすすめの一台は?
ここまでXシリーズの魅力を語ってきましたが、最後におすすめの一台を選んでみたいと思います。
2022年11月時点で、初めてのカメラとしてXシリーズを選ぶなら、「X-T30II」ですかね。FUJIFILMの楽しさを手軽に楽しめる良機だと思います。
フィルムシミュレーションは最新の「ノスタルジックネガ」以外の18種類が使用できますし、Xシリーズの魅力であるダイヤル操作も可能。また、コンパクトで軽いため持ち出しやすく、F2シリーズのレンズと組み合わせればとても軽快で気持ちいいと思います。ボディ内手ぶれ補正がないこと、大きめのレンズと合わせたときのバランスには注意ですが、正しい構え方やシャッタースピードとブレの関係を知ることは大事なので、そこは頑張りましょう。





すでに生産終了しており、価格も上がってきてしまっているのが残念
ちなみに僕が初めて購入したカメラは、X-T30IIの2世代前のモデルであるX-T10とXF35mm F2でした。これだけで大抵のものは撮影できましたし、今振り返っても十分な性能だったと思います。何より軽くてコンパクトで、いろんなところに持っていきましたね。




同点で、「X-S10」もおすすめ。使用している人も多いですし、価格も大きな変化なし。ボディ内手ブレ補正もあるので、初めて使うには頼もしいカメラだと思います。


予算に余裕がある方、多少高くても良いものが欲しいという方には、最新機種の「X-T5」が良いでしょう。機能は満載ですし、サイズも先代より小さくなりました。FUJIFILMの弱点と言われてきたAFも改善されていますので、快適に撮影できると思います。
また、もう少ししたらX-T30やX-S10の後継機も登場するはず。それを待つか、今初級機や中古の旧機種を購入してとりあえずスタートし、新機種が登場したら入れ替えるという手も賢いかもしれませんね。
また、X-Pro3はデジタルカメラなのに背面液晶を隠してしまうという変態機種。唯一無二なので、魅力を感じるならこれしか選びようがありません。X-Pro4ではこの仕様ではなくなってしまう可能性も高いので、X-Pro3を買っちゃっても良いと思います。Pro系は根強い人気を誇っており、買取価格が下がりにくいので、合わなくてもダメージは最小限で済みますよ。


ちなみに、もし買い増しするなら「X100V」を推します。


まとめ
というわけで、FUJIFILM Xシリーズのすすめでした。
魅力的なカメラがたくさんある中でも、独自の画造りとカメラを操る楽しみがあるメーカー。長年フィルムを作り続けてきたノウハウは、デジタルになっても生かされています。
センサーサイズではフルサイズには敵いませんが、コンパクトなサイズは持ち歩くにもピッタリ。手にすればきっと、その魅力がわかるはず。
カメラを始めたいけど迷っている方が、素敵な一台と出会えるきっかけになれば幸いです。
ではまた。
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