今こそポジでしょ!リバーサルフィルムのすすめ。

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どうも、ぼんしゅー(@bonshuuuuu)です。

皆さんフィルム写真はお好きですか?

あの独特の雰囲気、手触り感、エモさ…。SNSなどを何気なく見ているとき、つい手を止めてしまったのがフィルム写真だったという経験がある方も多いのではないでしょうか。

そんな皆さんがイメージする素敵なフィルム写真は、多分ですけどネガフィルムで撮られたものがほとんどでしょう。写ルンですなどに使われているフィルムですね。

しかし、ネガがあれば当然ポジも存在するわけで。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ポジフィルム(リバーサルフィルム)はそれはもうとても美しく、そしてネガフィルムとはまた違った魅力があるんですよね。せっかくフィルムの世界に飛び込んだのに、これを知らないのはもったいない!

そこで今回は、僕が考えるリバーサルフィルムの魅力と、今だからこそおすすめしたい理由をご紹介したいと思います。

それではどうぞ。

目次

リバーサルフィルムとは?

まずはリバーサルフィルムについて簡単に説明しておきますね。モノクロのリバーサルフィルムもありますが、今回はカラーのものを扱います。予めご了承ください。

リバーサルフィルムは、現像すると色が反転せずそのまま(彩度などは変わりますが、目で見たまま)できあがり、フィルムそのものを鑑賞することができる種類のフィルムです。ネガフィルムだと色が反転しているため全体的に茶色で、フィルムを見ても何が写っているか、どんな色かわからないですよね。そのため、プリントという工程を経ることで完成になります。現代だとデータ化してできあがりということになるでしょうか。

そして、リバーサルフィルムの難しい点でもある特徴として、ラティチュードが狭いということが挙げられます。記録できる明るさの範囲が狭いんですね。ネガフィルムはかなり幅広く記録できるので、暗いところも明るいところも情報が残ります。写ルンですはネガフィルムのこの特性を活かして、幅広い状況で撮れるようになっているんですね。

初心者に優しいネガフィルムからするとちょっとだけ上級者向けかもしれませんが、その分リターンも大きいですよ。

ネガフィルムとリバーサルフィルム
上:リバーサルフィルム 下:ネガフィルム

リバーサルフィルムの魅力

それでは、僕が思うリバーサルフィルムの魅力をご紹介します。使ったことのある方にはありきたりな内容ですが、お付き合いください。

フィルム自体を鑑賞できる

リバーサルフィルムの特徴であり魅力の筆頭に上がるのは、フィルム自体を鑑賞できることですね。

ネガフィルムだと色が反転した状態なので、鑑賞するには変換するソフトやアプリを使うか、プリントをしないといけません。また、モノとして鑑賞できるのはデジタルカメラにはないフィルムならではの特徴ですよね。いくら性能が上がっても、これだけは叶いません。

リバーサルフィルムは次にお話しする画的な特徴もあって、その時の光景を手中に閉じ込めた様な感覚になれます。化学変化によって記録した像を無加工のまま見て美しいというのは、結構感動ものですよ。

画質が良い

わかりやすいかと思って画質という言葉を使いましたが、厳密には良くないのかも。ただ、リバーサルフィルムの画の質はネガフィルムとは明らかに異なります。

フィルム写真といえばザラザラとした粒状感を思い浮かべるかと思いますが、リバーサルフィルムにはそれが見られません。これは直接見てもデータ化しても変わらず、滑らかで透き通っています。それによって画質が良いように見えるのかな。

この感覚はネガフィルム、特に写ルンですのような手軽な機種しか知らない方だと、ほんとに同じ「フィルム」かと困惑するぐらいじゃないでしょうか。ぜひそのイメージを、実際に目で見て覆していただければと思います。

作例
エモさはネガフィルムかなあ
作例
透き通った色味と滑らかさ

とにかく綺麗

「お前二言目にはそれだな」って思われるかもしれませんが、事実なんだから仕方ない。

ネガフィルムで撮った写真も、淡く優しい雰囲気で綺麗なんですが、リバーサルフィルムのハッキリ鮮やかな色も素敵です。もちろん銘柄やレンズによって発色などは異なりますが、FUJIFILMのVelviaは彩度が高く、これで風景を撮るとわかりやすく美しいです。

個人的に毎回感動するのは空気感ですね。まるでその時の光景を閉じ込めたかのように感じるほどの描写は、リバーサルフィルムだからこそ味わえる唯一無二の特権。宝石と例えられることがありますが、実物を見るとその意味がわかると思います。

ライトボックスで照らす
Velvia 100。好きなフィルムNo.1です
ルーペで覗く
最高
ぼんしゅー

画像だと良さが伝わり切らないのが悔しい

今こそ使いたい理由

さて、リバーサルフィルムの魅力をお伝えした後は、なぜ今なのかって話ですよね。それについて僕の考えをまとめてみました。

フィルムが全体的に値上がりし、相対的に手が出しやすくなった

最近フィルムを始めたばかりの方は今の値段が当たり前かもしれませんが、フィルムを取り巻く状況は悪くなるばかりで、ここ数年で値段がかなり上がってしまいました。僕がフィルムを始めたのは2年ほど前なのですが、当時はまだ35mmカラーネガフィルムが1本600〜700円ぐらいで買えました。それでも高騰が話題になっているぐらいでしたが、今や1本1,500円が普通になりましたよね。

ではリバーサルフィルムはどうかというと当時も1本2,000円近いお値段で、一部の銘柄を除いて大幅には変わっていないんですよね。ネガフィルムの大幅な値上げによってその価格差が詰まり、相対的に手が出しやすくなったと言えるでしょう。

また、リバーサルフィルムは現像代がネガフィルムより高かったり、受け付けているところが少なかったりすることもハードルが高い要因だったと思います。しかしこれについても、フィルム全体の状況が厳しくなったことで結果的に両者とも変わらなくなったと感じています。

こうなると、もうリバーサルフィルムに手を出さない理由は「難しそう」というイメージだけではないでしょうか?そしてそのイメージ、確かに間違いではないんですけど怖がるほどのものではありません。きちんと整備されたカメラの露出計ならバッチリ、スマホの露出計アプリを使っても普通に写ってくれます。安心してください。

ファーストロール
ぼんしゅー

ファーストロールの最初の1枚
スマホのアプリで露出測ってます

いつなくなるかわからない

続いてはちょっとマイナス思考な内容ですが、フィルムがいつまで楽しめるかっていうお話。

現在販売されている主たるリバーサルフィルムは、FUJIFILMからPROVIA 100F、Velvia 50、Velvia 100、KodakからE100とたったの4種類しかありません。E100については復活を遂げたフィルムですが、どの銘柄もいつなくなってもおかしくない雰囲気を感じます。実際Velvia 50は中判サイズが廃盤になり、Velvia 100はアメリカでの販売が中止されたりしました。

ぼんしゅー

欠品してる銘柄もありますね…

そして、フィルム自体が残ったとしても、現像サービスが途絶えてしまったり、個人で楽しむには厳しい状況になってしまう可能性もあると思います。

閉店が決まってから、行っておけば良かったって思ったこと、ありませんか?今ならまだその後悔、しないで済みます。

満足度が高い

ここまではちょっと消極的な理由でしたが、次はプラスの理由です。

コストを抑えてフィルムを楽しむ方法の記事でも書きましたが、個人的に写真1枚の満足度を上げることはコストパフォーマンスを高めてくれると思っています。その点において、リバーサルフィルムはめちゃくちゃ優秀。やはりフィルムをそのまま、閉じ込めたように美しい世界を鑑賞できるというのはとても感動的で、現像から戻ってきたときのワクワクは子どもの頃おもちゃを買ってもらったときのよう。

フィルム写真自体そもそも打率が高いですが、リバーサルフィルムは言うなればさらに長打が多いイメージですかね。しみじみ良いネガとガツンと良いポジって感じ。最高です。

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中判ポジはさらに凄い

ここまででいかに僕がリバーサルフィルムに心酔しているのがお分かりいただけたかと思いますが、これがフィルム面積の大きい中判だとさらにたまりません。

リバーサルフィルムの美しさは35mm判でも十分堪能できますが、より描写力に秀でる中判フィルムカメラだともう半端じゃないです。単純にサイズが大きいので、鑑賞しやすいですしね。全体の雰囲気を楽しんだ後、ルーペを使って細部までチェックするのは至福の時間です。中判フィルム、ぜひ検討してみて欲しいです。

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でも、ハーフカメラで撮るのも良さそうですよねぇ。シートにみっちり詰まっているのも満足度が高そう。画質や金額、利便性などトータルのバランスでいえば35mm判に軍配が上がりますし、まだ経験はありませんが大判はもっとヤバいんだろうな。いやぁ、フィルムは奥が深いですね。

作例
35mm
作例
35mm
作例
6×4.5
作例
6×4.5
作例
6×4.5
作例
6×4.5
作例
6×6
作例
6×6
作例
6×6
作例
6×6
作例
6×7
作例
6×7
作例
6×9
作例
6×9

リバーサルフィルムを楽しむためにあった方がいいもの

いかがでしょう。リバーサルフィルム、やってみたくなりませんか?

ここではリバーサルフィルムを楽しむために、あった方がいいものをご紹介します。

ライトボックス

リバーサルフィルムを見るには、後ろから光を当ててやる必要があります。それは電灯や太陽の光でもいいんですけど、しっかり鑑賞するにはライトボックスを使いましょう。リバーサルフィルムを見るのに適した明るさ、色の白さで光ってくれるので、適切に見ることができます。

もし専用のものを用意するのが難しければ、トレース台などでも代用は可能です。その際はできる限り色温度が5,000K(ケルビン)に近いものだと良いですね。

ぼんしゅー

僕はこれを使ってます
フィルム全部を一度には見られませんが、大きすぎても邪魔なので…

ルーペ

ライトボックスがあればとりあえず鑑賞しやすくなりますが、さらに細かく見るにはルーペが必要です。こちらも専用の製品を選ぶのが一番ですが、簡易的に見るだけならそこまでこだわらなくてもいいんじゃないでしょうか。全体を見ることができる4倍ぐらいのものと、細部用にもうちょっと倍率の高いものがあれば幸せになれるでしょう。

ペンタックス
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ぼんしゅー

とりあえず定番のを置いときます

まとめ

というわけで今回は、リバーサルフィルムの魅力と今こそ使いたい理由をご紹介しました。

ネガフィルム、リバーサルフィルムどちらも良さがあり、優劣を付けられるものではありません。しかし、リバーサルフィルムの美しさ、楽しさを知らないなんてもったいない! 少し前まではネガフィルムと比較して取っ付きにくい面もありましたが、今はその差も微々たるもの。使ったことがない方には、まだ楽しみやすい今の間にぜひその一歩を踏み出してほしいと思います。今回の記事で、そんな誰かの背中を後押しすることができたら嬉しいです。

一緒にリバーサルフィルムの美しさを堪能しませんか?

ではまた。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • はじめまして。ブログを拝見しました。
    私もつい数日前に、2年前に撮影したハスの花のリバーサルフィルム(ベルビア50)を出してきて、ライトボックスでルーペ鑑賞したとたん、「やっぱりリバーサルはいい!!趣味にはお金がかかって当然。」と自己暗示をかけて、ニコンのフィルムカメラを買い戻す計画を立てています。
    自分は、デジタルカメラでもそんなにパシャパシャ撮る方ではないので、フィルム36枚をのんびり使う方が性に合っていると思います。

    最近では在庫切れが大型店舗でも相次いでいるフィルム状況ですが、なんとか生産を続けて欲しいものです。
    KodakのEktachrome100は1本5,000円ほどする超高級リバーサルフィルムですが、一度使ってみたいとも思っています。

    • 初めまして!コメントありがとうございます。
      ベルビア50で撮ったハスの花なら、さぞかし美しいんでしょうねえ…。
      あの美しさを思い出すと復帰もやむなしですね!
      Nikonは僕も使ってますが、F4やF100なら露出の面でも安心して任せられますし、リバーサルフィルムのハードルがグッと下がってありがたいです。
      機械式ので気合を入れて撮るのも乙ですが。
      KodakのE100は高級なので思い切りが必要ですよね。
      この記事には作例載せてないですが、中判の方で1本だけ使いました。
      FUJIFILMとは違う雰囲気なのはわかりますが、まだまだ掴めてないですね。
      あと4本あるんですけど、お高いのでなかなか…。
      メーカーさんにはなんとか残してほしいと、切に願っています。

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