僕がフィルムで撮る理由。

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どうも、ぼんしゅー(@bonshuuuuu)です。

カメラを手にしてから約4年。フィルムで撮るようになってからは2年とちょっと。

今でも毎日カメラのことを考え、デジタルとフィルムを併用しながら、カメラと写真を楽しんでいます。

しかし、フィルムを取り巻く環境が年々厳しくなり、それにつれて僕自身の撮り方も変化してきました。

今回はこれまでのフィルムとの付き合いを振り返りながら、僕がフィルムで撮る理由についてまとめてみたいと思います。

それではどうぞ。

目次

僕とフィルム

まずは僕とフィルムについて。

フィルムとの出会い

僕がフィルムカメラと出会ったのは、2019年の中頃のこと。たまたま開催されていたフリーマーケットに通りがかり、お店の方に「これはいいカメラだから間違いないよ」と押されて購入したのがきっかけでした。

その時は特に何も思わなかったのですが、その後友人の結婚式に参加することになり、満を持して使用。ところが撮影後に巻き戻して裏蓋を開けてみると、そこにはまだ巻き取り途中のフィルムの姿が!慌てて蓋を閉めて再度試しましたが、またも巻き戻せておらず。巻き戻し不良を起こしていたんですね。

結局大部分が感光してしまい、残ったのは数枚のみ。完璧に無事だったのは結婚式より前に撮影していた2、3枚だけ。とってもほろ苦いデビューとなってしまいました。しかしその失敗がきっかけで、フィルムできちんと撮りたいと思うようになり、フィルムカメラにのめり込むようになりました。

RICOH FF-3AF
初フィルムカメラ。RICOH FF-3AF
作例 プリンとカフェモカ
作例 逆光の一本桜

フィルム全盛期

そこからはフィルムに全力。

リサイクルショップなどで使えそうなものを見つけては購入し、試し撮りをする。あれよあれよと台数は増え、中判フィルムも使い始めました。2020年が僕のフィルム全盛期で、フィルムカメラを持って出るのに重たいからと、デジタルカメラをミラーレス一眼からコンパクトデジカメに乗り換え。完全にフィルムメインの体制になります。

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この頃にはすでにフィルムの銘柄は少なくなり始め、価格は上昇気味でしたが、まだまだ楽しめていたと思います。

廃盤になったフィルムたち
ぼんしゅー

どれも生産終了になってしまいました…泣

生活の変化とデジタルの復活

そんなフィルム全盛期にも、終わりがやって来ます。

1つは僕自身の環境の変化。当時は香川県高松市の中心部に住んでおり、日々の移動は自転車で、写真を撮りやすい環境にいました。しかしコロナ禍によって転職を余儀なくされ、地元の淡路島へと帰ることになりました。

淡路島は大きな島ですが島内には電車が通っておらず、バスも限られているため公共交通機関は便利とはいえません。山が多いため自転車移動も難しく、どうしても車に頼ることになります。僕も当然車で移動することになったのですが、いいなと思っても車だとすぐに停めて撮ることは難しい。結局今までのように気軽に写真を撮ることができなくなり、撮影回数、枚数ともに激減しました。

2つ目が、デジタルカメラの復活。フィルムカメラをメインに使っていた時に、デジタルはコンパクトのX100Vのみに絞っていましたが、不便なことが増えてきたため改めてミラーレスカメラのX-H1を迎えました。このX-H1が素晴らしく、撮れる写真も使い勝手も、感触も良かったためメイン機になりました。フィルムの高騰も相まってほぼX-H1を使うようになり、再びデジタル中心になっていきます。

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フィルムの高騰、廃盤とGFX

そして、ここから相次ぐフィルムの高騰と廃盤製品の増加。新規で発売されることもあるので一概には言えませんが、それでも状況が悪化していることを疑う余地はないでしょう。

写ルンです
写ルンですも品不足&値上がりしましたね

僕としても今までのようには撮れないと感じ、ここでついにデジタルの大物、GFXを導入します。当然ですが描写力は圧倒的で、FUJIFILMならではのフィルムシミュレーションも、体感的にXシリーズより高品位。しかもラージフォーマットとしては非常にコンパクトで持ち出しやすく、これによって比重が完全にデジタルになりました。

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それでもフィルムで撮りたい

ということで、現在は9:1ぐらいでデジタルメインになっているわけですが、それでもフィルムで撮りたい気持ちはまだまだあります。

カメラ自体に魅力を感じる

まずはカメラ自体が魅力に溢れていること。

長い歴史を持っているだけあって、様々なカメラがありますよね。小さなものから大きなものまで。アンティークで本当に撮れるのかと思うようなものから、デジタルと遜色のない高性能なものまで。クラシックなものから奇抜なものまで。もう新品で手に入るものはほぼないので必然的に中古になり、同じものは2つとなくまさに一期一会。そんな中から出会った一台は、使いにくくても傷だらけでも、どっか壊れてても愛着が湧くものです。

LEOTAX K
OLYMPUS PEN EE-3

個人的には便利なデジタルとは程遠い、より手間がかかるカメラに惹かれますね。露出計を使って光を測り、ダイヤルを回して設定を合わせ、重ためのフォーカスリングを回してピントピークを見つけ出す。当然手ぶれ補正なんてないので、シャッターを切る瞬間まで集中・緊張していて、撮り終わったら一息ついて巻き上げる。一枚撮るにも手間と時間が掛かりますが、これが楽しいんですよね。

また、見た目や質感も素晴らしいと思います。いかにもカメラ然としたスタイルだとテンションが上がりますし、ズッシリとした重量は機械が詰まった精密さを感じます。

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リバーサルフィルムとウエストレベルファインダーは肉眼より美しい

個人的にフィルムとフィルムカメラでしか味わえない魅力として、リバーサルフィルムとウエストレベルファインダーは欠かせないと思います。これは画面越しではなかなか伝わらないのでぜひ直に見てみてほしいのですが、どちらも本当に美しいです。なんなら肉眼で見るよりも綺麗なぐらい。

ウエストレベルファインダーで撮影時に、さらにリバーサルフィルムで撮影後に美しい世界を堪能することができる。フィルムの高騰は厳しいですが、結果的にネガフィルムとリバーサルフィルムの差が縮まっているのではないかと思います。どうせどっちも高価なら、リバーサルフィルムで撮ろうか、と。ウエストレベルファインダーについては機種が限られますが、中判フィルムカメラには多いタイプなので、この際中判も始めちゃうってのはどうですか?

リバーサルフィルムで撮ったコスモス
ETRSのウエストレベルファインダー

中判フィルムの写りが好き

35mmフルサイズよりも大きなセンサーを搭載しているGFXを購入し、当初はもうこれで十分かと思っていました。実際とても満足しているのですが、同時に中判フィルムの描写には特別なものがあることを改めて実感しました。

大きなフォーマットで撮った写真は、フィルムのイメージである粒状感やゆるさといったものとは異なり、とても繊細で独特の空気感を写すことができます。撮った写真を見返しているときに目に付くのは、中判フィルムで撮ったものが多いんですよね。他には代え難いので、やはりフィルムで撮るしかありません。

作例 砂浜に刺さったビン
作例 スイカ柄のビーチボール

撮った写真がすぐに見れないことの楽しみ

フィルムで撮った写真はデジタルカメラとは異なり、すぐに見ることができません。フィルムの撮影枚数全てを撮り切った後に現像、プリントまたはデータ化が必要になります。最近は即日現像が可能な店舗も限られてきていますので、どうしても数日時間がかかってしまう。普通ならこれは欠点として捉えられてしまう特徴だと思いますが、フィルムカメラとならのんびりした時間の流れも楽しいんですよね。

デジタルだとついついすぐに確認、撮り直しをしてしまい、液晶を眺めてばかりで目の前の美しい光景や楽しい瞬間を逃してしまいがちです。フィルムだと撮れた写真の出来は気になりますが、どう頑張ってもその場で確認することは不可能なので、諦めがつきます。そうすると、自然と次の撮影、目の前の景色に目が行くわけですね。撮ることはもちろん大事なんですが、自分の目で見ることも疎かにしたくないので、フィルムの撮影リズムは気持ちがいいです。

また、撮り切るまでも撮り切ってからも時間がかかるので、写真として見るころには何ヶ月も経っていることもしばしば。普通なら何ヶ月も前に撮ったものを全部覚えてはいられないかと思いますが、フィルムならほとんど記憶に残っています。それは先に書いた目の前のことに意識を向けることであったり、1枚にかける時間やコストであったり、確認できないが故に想像するからであったりします。想像通りに撮れていても撮れていなくても、楽しいものです。

「フィルム」という「物質」に記録が残る

デジタルと異なるフィルムならではの要素として、記録がフィルムという「モノ」に残ることが挙げられますが、個人的には結構大事なことだと思っています。化学的な変化の結果そこに像が残るというのは神秘的で、その場の光を閉じ込めた実感を得ることができます。フィルムの持つ手触り感みたいなものは、このプロセスの結果なのかなとも思ったり。特にリバーサルフィルムはフィルム自体が観賞できるので、より特別に感じます。

撮影後のフィルムいろいろ

また、モノで残るということは自分が撮った記録、証が残るということ。もし誰かに写真を無断利用されても、手元に証拠があります。あって欲しくはないことですが、もしもが起こりうるこの時代にはありがたいことかもしれません。もちろんデジタルでも管理することはできるので、これはフィルムだけのメリットではないですかね。

まとめ

割合は少なくとも、値段が上がろうとも、それでもフィルムで撮ることをやめたくはない。多岐にわたるフィルムとフィルムカメラの魅力は、そう簡単に諦められるものではありません。

しかし、フィルムも自分も状況が変化していく中で、付き合い方は考える必要がありそうです。GFXという(サイズ的にも)大きな存在と共存でき、撮っていて楽しく、出来上がりも素晴らしいカメラ。数は少ないですが、そんなお気に入りのカメラでこれからも撮っていきたいと思います。

ではまた。

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