どうも、ぼんしゅー(@bonshuuuuu)です。
今回はFUJIFILM Xシリーズの次世代レンズの先駆けとして登場した、XF18mm F1.4 R LM WRのレビューをしたいと思います。
いよいよ第5世代のセンサー・プロセッサーを搭載し、スピードが極まったX-H2S、そして4,020万画素という高画素で凄まじい描写力が極まったX-H2、X-T5が登場しましたね。ついにこのレンズが本領発揮できる時代がやってきました。
僕はGFXシリーズへの移行に伴いXシリーズ一式を手放してしまいましたが、もしまたXシリーズを使うことがあれば間違いなく買い戻したいぐらい素晴らしいレンズ。
短い期間しか使えなかったにも関わらず、そう思わせられるほどの魅力が詰まった1本を今回はご紹介したいと思います。
それではどうぞ。
XF18mm F1.4 R LM WR レビュー
外観
いつも通りまずは外観から。
Xマウントのレンズとしてスタンダードなスタイルですね。最初期に登場した同じ画角のXF18mm F2のレンズと比べるとかなり長くなってます。サイズ感としてはXF18-55mmと同じぐらいで、F1.4のレンズとしてはスリムな印象です。個人的にはX-H1との組み合わせだともうちょっと太めの鏡筒の方が好みですが、コンパクトなのは大きなメリット。小型化したX-T5にはちょうどよく、X-Pro系とあわせても悪くないサイズ感ではないでしょうか。


フードはXF16mm F1.4と同じように角形フードが別売りで用意されています。付属の花形フードで十分ですが、見た目のロマンは上がりますよね。質感も良いので、こちらと組み合わせるのがおすすめ。ちょっと高いですが。
操作性
他のXマウントのレンズと同様に絞りリングがあり、さらにロック機構が搭載されました。これによって、Aポジションに固定して回らないようにすることができます。個人的にはあまり使うことはありませんでしたが、ボディのダイヤルで絞りを操作する場合やレンズ交換の際に回ってしまって煩わしいのを防ぐことができます。

ピントリングのレスポンスも悪くないのでMFも快適かと思いますが、AFが速いので使う機会はあまりないかもしれません。
機能
機能面でいえば、リニアモーター搭載によるAFの速さが大きいと思います。センサー、プロセッサーが1世代前のX-H1との組み合わせで使っていましたが、非常に快適に撮影できました。最新世代、特に高速モデルのX-H2Sとだとどれぐらい速いのか。気になるところです。
そして何より写りが素晴らしい。徹底して収差を取り除くレンズ構成のおかげか、クリアで透明感が感じられる写りをします。また絞り開放から解像感が高く、周辺も綺麗に描写してくれるので目的にあった表現ができますね。最短撮影距離が20cmと短いためグッと寄ってパースを効かせた画も狙え、万能に使えるのも魅力だと思います。

18mmという焦点距離はキットレンズのXF18-55mmをはじめズームレンズに吸収されてしまいがちですが、一皮剥けたようなクリアな写りは別格に感じます。単焦点レンズとして十分手に入れる価値があるのではないでしょうか。
質感
他のXマウント単焦点レンズと同じく金属製で、高品位なのは変わらず。変更点といえば、このレンズからフォーカスリングのローレットの幅が変更になり、ゴミがつきにくくなりました。手に当たる感触も優しく、好印象です。
絞りリングのクリック感は軽めですが軽すぎず、小気味よく回って個人的にはちょうど良い調整だと思います。
また、別売りの金属製角形フードの質感もいい感じ。ただスライド式のキャップはちょっとしたことで外れやすく、簡単に紛失しちゃいそう。気を遣うのでちょっとマイナスですかね。
価格
価格は新しいこともあって10万円オーバーと、Xマウント単焦点の中でも高めの設定。18mmという焦点距離は高名なキットレンズのXF18-55mmとも被りますし、最初期に登場したコンパクトなXF18mm F2ならもともと安めで中古も数がある。そう考えると手を出しにくいところではあります。
また近い焦点距離の16mm F1.4も人気のレンズで、こっちの方がちょっと安いんですよね。画角、価格ともこの2本で悩む方が多いかと思います。何回も書きますけど純正の角形フードもいいお値段しますしね。

XF18mm F1.4の良いところ
さて、ここからはXF18mm F1.4の良いところをご紹介します。
クリアで透明感のある写り
このレンズのなによりも素敵なところ。それはなんと言っても写りでしょう。
これまでもレッドバッジのXF16-55mmやXF35mm F1.4、XF56mm APDなど、神レンズと呼ばれる素晴らしいレンズを使ってきました。もちろんどれもすごいと思いますが、クリアさや透明感は群を抜いて別格だと思います。
収差を徹底して取り除く設計と、画面端まで高画質に描く描写力。今までのXマウントのレンズとは一味違う仕上がりで、これが次世代かと唸らされました。

高性能
その描写を活かすだけの性能も十分に備えているのがまた良いところ。
AFに関してはリニアモーターを搭載し、高速で快適です。1世代前のX-H1で使っていましたが、それでも高速だと感じたので最新世代ならさらに快適でしょうね。普段オールドレンズを使ってMFばかりなので、あまりの速さにひっくり返ってしまうかもしれません。
加えて防塵防滴と最短撮影距離の短さから、どんな場面でも快適に使え、ストレスなく目の前の被写体に集中できます。
35mm判換算で28mmというのも、強調しすぎずに写しとっていくのに絶妙なんですよね。日常が特別に感じられるレンズではないでしょうか。

XF18mm F1.4のイマイチなところ
どんなレンズでも良いところばかりではありません。個人的に思うところを書いておきます。
高価
新しいレンズだけあって価格は高いですね。新品はもちろん中古でも10万円オーバーという価格は、性能からすると妥当。しかし18mmという焦点距離は、他に魅力的なレンズの多い激戦区。それぞれ特徴がハッキリしているので、必要とする人には選ばれると思いますが、なんとなくでは手にとってもらいにくいのではないでしょうか。
大きめ
9群15枚と豪華なレンズ構成のためか、サイズは少し大きめ。鏡筒は細くスリムなのですが、その分長さが強調されているように感じます。同じ18mmでF2のレンズが非常にコンパクトなので、比較されてしまうのも辛いところ。
とはいえ、続いて登場したXF33mmをはじめとした次世代レンズはそれなりのサイズになってきているので、このレンズだけに限ったことではありませんが。
ただ、大きいのはデメリットだけではなく、その分操作がしやすいという良さもあります。絞りリングのロック機構の搭載なども含めて、使い勝手は向上していますよ。
作例












まとめ
というわけで、XF18mm F1.4 R LM WRのレビューでした。
18mmというライバルの多い焦点距離で、なおかつお高いレンズ。なかなか手が出しにくいとは思いますが、性能、写りは素晴らしいものがあります。XF33mm F1.4や新しくなったXF23mm F1.4と並び立つ、Xシリーズの次の10年を見据えたレンズの先駆けということで、FUJIFILMも気合十分で作ったはず。
生まれ変わった18mmの写りを、ぜひあなたも体感してみませんか。
ではまた。

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